この動画では、ビジネスにおける中核的な能力の一つである「考える力」について、事業と組織という二つの側面から解説しています。
単なる論理的思考にとどまらず、感情的な側面も踏まえた多角的な視点が、いかに重要であるかを学ぶことができます。
経営を成功させる二つの車輪:事業と組織
経営を前に進めるためには、「事業」と「組織」という二つのテーマを同時に回していくことが不可欠です。
事業の成長には組織の整備が不可欠であり、組織が成熟すればさらに事業を拡大できるという、相互に影響し合う関係にあります。
この両輪をバランスよく動かすことが、持続的な成長の鍵となります。
「考える力」を分解する:IQとEQ
「考える力」は、単なる知能指数(IQ)だけではありません。
事業と組織のそれぞれに、論理的な側面であるIQと、感情的な側面であるEQ(心の知能指数)が存在します。
- 事業のIQ:SWOT分析やロジカルシンキング、プロジェクトマネジメントといった、論理に基づく事業戦略の策定です。
- 組織のIQ:事業戦略に基づいた組織編成、採用・評価制度の設計、業務効率化など、組織を論理的に管理する側面です。
- 事業のEQ:リーダーシップの発揮、ビジョンや理念の浸透、人望の獲得、合意形成など、感情的な側面から事業を動かす力です。
- 組織のEQ:コーチングやチームビルディング、心理学など、従業員の感情や関係性を育む側面です。
論理と感情のバランスが成功を導く
経営においてはIQが注目されがちですが、組織が大きくなるにつれてEQの重要性が増します。
たとえば、経営者がビジョンを描く際には、事業戦略(IQ)だけでなく、メンバーの内発的な動機(EQ)を考慮する必要があります。
また、採用や育成の制度設計(IQ)だけでなく、信頼関係に基づく運用(EQ)が伴って初めて、その制度は機能します。
事業と組織、そしてIQとEQ。
これら四つの要素をバランスよく、そして相互に連携させながら動かすことこそ、真の「考える力」であり、ビジネスの成功を導く力となります。