せっかくいい名前をつけたのに、「それ、商標取れませんね」と言われてガッカリしたこと、ありませんか?
ブランドを作るにも、他社と一緒に新しいことにチャレンジするにも、知財(ちざい=知的財産)の視点は欠かせません。でも、そこまで手が回らない…という企業も多いはず。
そんな中で、「ブランディングと知財の両方をサポートできる、ちょっと珍しい弁理士」として活動しているのが、プロソラ知的財産事務所 代表の阪部 正規さん。
ブランドづくりからCIPO(知的財産責任者)の代行まで、幅広く企業を支えるそのスタイルには、知財の専門家という枠にとどまらない工夫と想いが詰まっています。
プロフィール

名前 | 阪部 正規 |
肩書き | プロソラ知的財産事務所 代表 合同会社プロソラ 代表社員 弁理士 ブランドマネージャー 経営コンサルタント |
得意分野 | ・ブランディング支援(コンセプト策定/ネーミング/商標ストック) ・オープンイノベーション支援(共同事業設計/契約支援/技術提携) ・CIPO代行サービス(知財戦略/知財管理/社員教育) |
得意業界 | ・製造業を中心に、業種問わず対応(ブランディング支援は業界不問) ・中小企業/スタートアップ/大企業との連携を目指す企業 ・新規事業・新ブランド・新サービスを立ち上げる企業 |
HP | https://prosora.co.jp |
Facebookアカウント | |
サービス概要 | 知的財産とブランド戦略の専門家として、中小企業やスタートアップ向けに「ブランディング支援」「オープンイノベーション支援」「CIPO(知的財産責任者)代行サービス」を提供。 ネーミングから商標取得まで一貫して対応するブランディング支援、他社との共同事業を契約面からサポートするオープンイノベーション支援、そして知財戦略の立案や社内教育を担うCIPO代行を通じて、企業の成長を知的財産面から支える。 |
プロフィール・略歴 | 弁理士としての専門知識に加え、ブランドマネージャーや経営コンサルタントとしても活躍。 これまでに企業の知的財産戦略やブランド構築に携わり、多様な業界の中小企業やスタートアップの支援を行う。 特に、事業会社での経験を活かし、ブランディングと知財の融合による価値創造を得意としている。 現在は合同会社プロソラとプロソラ知的財産事務所の代表を務め、ブランディング支援やオープンイノベーション支援、CIPO(知的財産責任者)代行サービスを展開し、企業の成長と競争力強化に貢献。 |
主な実績 | ・国家試験予備校のブランディング支援 ・健康サプリ卸企業の新規事業ブランディング支援 ・中小製造業のオープンイノベーション支援 |
自己紹介と活動内容について

まずは、簡単に自己紹介をお願いします。
阪部さん:プロソラ知的財産事務所の阪部と申します。弁理士として知財に関わる一方で、ブランドマネージャー、経営コンサルタントという肩書きも持ち、企業のブランディングや知財戦略を支援しています。
現在は、個人の事務所に加え、「合同会社プロソラ」という法人も運営しており、そちらでは主にコンサルティングを中心に活動しています。
提供しているサービスについて



具体的にはどんな支援を行っているのでしょうか?
阪部さん:大きく分けて3つの柱で活動しています。
1つ目はブランディングの支援です。
ブランド構築のサポートと商標権ストックの支援を行います。
特に得意としているのは、顧客に浸透しやすく、かつ商標登録が可能なネーミングの考案です。
顧客に浸透しやすいネーミングは一般的に商標登録が難しいというジレンマがあるため、そのバランスをうまくとる「ギリギリのライン」を狙った提案を強みとしています。
クリエイティブな部分は外部のパートナーと連携しながら進めていきます。
2つ目はオープンイノベーションの支援。
他社との共同事業や新サービス開発をサポートします。
事業会社で20年ほどこの分野に携わってきた経験を活かし、他社との交渉戦略の策定や、契約書の作成などを総合的に支援します。
これにより、中小企業が大企業からノウハウを吸収されることなく、また中小企業同士で共同開発する際のトラブルを回避できるようにサポートします。
そして3つ目がCIPO代行サービス。
会社の内部で知的財産部門の役割を代行するサービスです。
特許や意匠の取得、知的財産の管理代行、社員向けの知財教育などを提供します。
特許出願書類の作成はパートナーと協力して行いますが、どのような特許や意匠を取得すべきかといった戦略的な部分を担当します。
中小企業では総務部員が知財管理を担うことが多く、社長がその仕事を抱え込んでしまうケースが多いため、社長が本業に専念できるよう、外部からこの役割を代行します。
この仕事を選んだ理由



弁理士にとどまらず、なぜそこまで幅広く支援されているのでしょうか?
阪部さん:長年、知的財産に携わってきた経験を活かせるからです。
特に、従来の弁理士業務だけでは解決できない課題を解決したいと考えていました。
一般的な弁理士は、お客様が持ち込んだネーミングが商標登録できない場合、「考え直してください」と伝えるのが普通です。
しかし、それではお客様にとって不十分な支援だと感じていました。
そこで、ブランドコンセプトの策定からネーミングの考案まで、一歩踏み込んで支援することで、顧客に浸透しやすく、かつ商標登録も可能な、両立が難しい部分を解決できるサービスを提供しようと考えました。
このアプローチは、ブランディングと知的財産の両方を理解しているからこそできる、私の強みだと思っています。
得意分野と支援業界



阪部さんが特に強みを感じている支援分野はどこですか?
阪部さん:ブランディングとオープンイノベーションの2つです。
ブランディングでは、「商標が取れるネーミングを一緒に考える」ことを得意としています。
ネーミングは感性と法律のはざまにある分野なので、商標のルールをふまえた上で、ブランドに沿った名称を提案できます。
また、オープンイノベーションについては、事業会社時代に3000件以上の契約に携わった経験があるので、契約実務も含めて支援できる点が強みですね。



支援する業界や企業のタイプに、傾向はありますか?
阪部さん:ブランディングについては、業界を問いません。
ネーミングはあらゆる業種に必要なものですので。
一方で、オープンイノベーション支援は、製造業やBtoB企業が多い傾向があります。
共同開発や技術提携など、契約や知財が絡む場面が多いですからね。
企業規模としては、社内に知財部がない中小企業やスタートアップが多いですね。
そういった企業にとって、私のような“外部の知財部長”はちょうどいい存在かもしれません。
「これなら誰にも負けない」専門性は?



ご自身の専門性の中で、特に「これだけは負けない」と思えることは?
阪部さん:「ブランディング」と「知的財産」の両方を深く理解していることです。
ブランディング専門の会社は商標の知識が乏しく、ネーミングは秀逸でも商標登録ができないケースが多々あります。
逆に、一般的な弁理士は商標登録の可否は判断できても、ネーミングのアイデアを深く掘り下げて支援することはほとんどありません。
私はこの両方の知識と経験を活かし、顧客への浸透性と商標登録の可能性という、通常はトレードオフの関係にある2つの要素を両立させたネーミングを提案できます。
これは、従来の弁理士事務所にはない、私ならではの強みだと自負しています。
印象的だった支援事例



これまでで特に印象に残っている支援事例はありますか?
阪部さん:最近の事例では、看護師国家試験受験予備校と女性の自立支援事業を立ち上げたフリーランスの方の支援が印象に残っています。
事業を始めるにあたり、ブランドコンセプトが固まっていなかったため、まずはそこから一緒に固めていきました。
その後、ネーミングとロゴの作成をパートナーと協力して行い、現在商標登録を申請中です。
事業ブランドができたことで、お客様は事業に確信を持ち、より積極的に取り組めるようになったと喜んでいただけました。
また、健康サプリメントの卸売業を営む中小企業の支援も印象的です。
小売事業を始めるにあたり、当初は会社名と事業ブランド名を同じにしようと考えていらっしゃいました。
しかし、将来的な事業展開を考慮すると、事業ブランドは独立させた方が良いことを説明し、新しい事業ブランド名を考案しました。
これにより、事業の将来性が広がり、お客様に喜んでいただけました。
成果を出すために意識している“関わり方”



成果を出すために、どんな関わり方を意識されていますか?
阪部さん:「お客様の最大の味方」として伴走することを大切にしています。
まずは、お客様が何に困っているのか、そのニーズを徹底的にヒアリングします。
その上で、支援期間中は立場を越えてお客様の最大の味方となり、一緒にゴールを目指すというスタンスを貫いています。
お客様のスケジュールや状況に合わせて柔軟に対応し、密に連携を取りながら、二人三脚で事業を成功に導くことを心がけています。
今後取り組みたいこと



今後、さらに取り組んでいきたいことはありますか?
阪部さん:まずは、現在の主要事業であるブランディング支援とオープンイノベーション支援の顧客数をさらに増やしていくことです。
特に、ブランディング支援に比べてオープンイノベーション支援の集客に力を入れていきたいと考えています。
その先に、シニア人材の派遣業という新たな事業も構想しています。
大企業の知財部で定年を迎えた優秀なベテラン知財人材はたくさんいるのですが、その知識や経験が活かされずにいるケースが少なくありません。
一方、多くの中小企業は知財専門人材を抱えるのが難しいのが現状です。
そこで、知財の知識を持つシニア人材を中小企業に派遣することで、双方の課題を解決し、社会に貢献したいと考えています。
自分の支援スタイルをひと言で言うと?



ご自身の支援スタイルをひと言で表すとしたら?
阪部さん:「経営の未来を創造する」、そして、その結果として「安心と感動を社会に広げる」ことです。
ブランディングや知的財産は、すぐに結果が出るものではありませんが、長期的な視点で見ると、確実に企業の未来を形作る重要な要素です。
私は、お客様の事業の未来を一緒に描き、それを実現するための支援をすることで、お客様に「安心」と「感動」を提供したいと考えています。
そして、そうした支援を通じて、社会全体に良い影響を与えていきたいと考えています。
読者へのメッセージ



最後に、読者の方へのメッセージをお願いします。
阪部さん:新会社、新事業、新サービスの立ち上げを検討されている皆様、そしてオープンイノベーションを考えている皆様にメッセージを送ります。
ネーミングやブランド戦略、あるいは他社との連携など、事業の成功には様々な課題がつきものです。
特に、オープンイノベーションにおいては、弁護士に相談しても法的なリスクの話に終始してしまい、事業の実務的な部分が置き去りになってしまうことがあります。
私は、事業の実務と知的財産の両方を熟知しているため、皆様の課題をトータルでサポートできます。
もし、何かお困りのことがありましたら、ぜひ一度お声がけください。
一般的な弁理士事務所とは全く異なるスタイルで、皆様の事業の成功を全力で支援いたします。